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北京には7つの世界文化遺産があります。故宮、万里の長城、周口店の北京原人遺跡、天壇、頤和園、明・清王朝の皇帝墓群及び大運河です。

1. 故宮

北京の故宮は、中国の明清時代の皇室の宮殿で、通称「紫禁城」として知られています。北京の中軸ラインの中心部に位置し、古代中国の宮廷建築の真髄です。太和殿・中和殿・保和殿の三大殿を中心とする故宮は、敷地面積が72万平方メートルで、延床面積が約15万平方メートルで、70以上の大小さまざまな宮殿、9000以上の部屋があります。現存する規模が世界最大で保存状態が最もよい古代の木造建築の一つです。北京の故宮は、フランスのヴェルサイユ宮殿、イギリスのバッキンガム宮殿、アメリカのホワイトハウス、ロシアのクレムリンと合わせて世界五大宮殿と呼ばれています。その中で、北京の故宮は、五大宮殿のトップとされています。1987年、故宮は世界文化遺産に登録されました。

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故宮博物館 [tuchong.comより]

2. 万里の長城

万里の長城は、高くて大きく堅固で延々と続く壁であり、敵の騎馬の侵入の動きを防ぐ古代中国の軍事防衛施設です。万里の長城は、ただの城壁ではなく、城壁を主体とし、多くの城・障・亭・標を組み合わせた総合的な防御システムです。万里の長城は主に、河北省、北京市、天津市、山西省、陝西省、甘粛省、内モンゴル自治区、黒竜江省、吉林省、遼寧省、山東省、河南省、青海省、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区などの15の省・自治区・直轄市に亘ります。北京の万里の長城は、八達嶺長城、居庸関長城、慕田峪長城、司馬台長城などです。1987年、万里の長城は世界文化遺産に登録されました。

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長城 [tuchong.comより]

3. 周口店の北京原人遺跡

周口店の北京原人遺跡は北京市房山区周口店龍骨山に位置し、中国の旧石器時代の重要な遺跡です。1927年に発掘調査により、3つの完全な頭蓋骨といくつかの残骨が発見され、北京原人と山頂洞人の化石が発見地です。1万年以上前の新人の代表である山頂洞人は、人類進化研究のための重要な実物資料です。中華人民共和国が成立してから、北京原人の化石、打製石器、火を用いた痕跡など、次々と発見された新しい資料が、人類の発展史や中国の原始社会の歴史を研究する上で極めて貴重な資料となっています。1987年、周口店の北京原人遺跡は世界文化遺産に登録されました。

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周口店遺跡 [tuchong.comより]

4. 天壇

天壇公園は、北京市東城区永定門内大街の東側に位置し、明清時代の皇帝が皇天上帝の祭祀を行う場所でした。天壇は内壇と外壇の2つに分かれており、内壇は、北部の圜丘と南部の祈谷壇の2つの部分から構成されています。森林エリアの外壇では、木が植えられています。外壇の南西部には神楽署があり、明清時代の神楽の演出と稽古に使われる場所です。天壇公園の現在の面積が201ヘクタールであり、祈谷壇・圜丘壇・齋宮・神楽署の4つの古い建物が保存されています。92以上の古い建物と600以上の部屋があり、世界に現存する最大規模の、様式が最も完全な古代祭祀建築群です。1998年、天壇は世界文化遺産に登録されました。

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天壇 [tuchong.comより]

5. 頤和園

頤和園は、中国の清の時代の皇室庭園です。その前身は清漪園と呼ばれ、北京の西部の郊外に位置しています。市街地から15キロ離れた場所にあり、円明園に隣接しています。咸豊年間、清漪園は英仏の軍隊により消失し、光緒14年に再建される後に、頤和園と改称されました。その後、頤和園はまた二回連続で破壊されました。頤和園は、承徳避暑山荘・拙政園・留園と共に「中国四大名園」と称されています。昆明湖、万寿山を基盤に、杭州の西湖を手本とし、江南園林のデザインを取り入れた大規模な庭園景観です。最も完全に保存された皇室庭園で、「皇室庭園博物館」と呼ばれています。1998年に世界遺産に登録されました。

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頤和園 [tuchong.comより]

6. 明・清王朝の皇帝墓群

明・清王朝の皇帝墓群は、明清時代に建てられた皇帝の陵墓です。2000年から2004年にかけて、清西陵・明顕陵・清東陵・明孝陵・明十三陵・盛京三陵が相次いで世界遺産に登録されました。明・清王朝の皇帝墓群は、北京市・河北省・湖北省・江蘇省・安徽省・遼寧省に点在しています。北京市にある明・清王朝の皇帝墓の中で最も有名な明の十三陵は、明代に北京に遷都した後の13人の皇帝の陵墓です。中国ないし世界に現存する最大規模の、皇帝・皇后の陵墓が最も多い皇帝墓群です。

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明十三陵 [tuchong.comより]

7. 大運河

大運河は紀元前486年に作り始められ、古代中国の民衆の労働により創造された偉大な水利施設で、世界最長の運河です。また、世界で最も早く開削された、最大規模の運河でもあります。大運河は隋唐大運河・京杭大運河・浙東大運河の三つの部分からなります。北京市、天津市、河北省、山東省、河南省、安徽省、江蘇省、浙江省の8つの省・直轄市を流れ、既に2500年以上の歴史を持っています。2014年、大運河は世界遺産に登録されました。京杭大運河は北京市から浙江省杭州市までを結び、天津市・河北省・山東省・江蘇省を経由します。総延長は1794キロメートルで、海河・黃河・淮河・長江・錢塘江の五大水系を通過し、水上輸送・灌漑・排水施設としての価値が高く、歴代の都への食糧輸送の要路であり、中国の南北の経済・文化の交流に重大な役割を果たしてきました。

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大運河 [tuchong.comより]