北京っ子の子供時期のおもちゃの多くは、今ではすでに無形文化遺産に登録されています。これらの北京の昔の記憶を引き出すものは今回一気に紹介します。
①北京毛猴
清朝の末期に産まれた「毛猴」は北京特有の民間芸術品です。毛猴とは自然界の機敏で活発な小さい猿です。芸術家はこの猿の形と人間の知恵を完璧に結合し、北京の風土と民俗を表しています。しかし、様々な原因により、いまこの芸術を継承する人は極めて少なくなりました。

(写真提供:VCG)
「北京毛猴」の学名は虫を用いる彫塑を指す「昆塑」であり、「中国蝉蜕」とも呼ばれています。その原料はセミの抜け殻、木蓮の花芽、白芨とアケビの四種類の漢方薬で、長時間に保存することができます。
②北京面人

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北京面人は面塑とも呼ばれ、シンプルですが、芸術性の高い民間工芸品です。主な材料は小麦粉ともち米です。生地を手で練って、揉んで、竹の刀で切るだけで、様々な人物や動物を作れます。面塑は小さいので持ち運びやすいです。変形や色褪せしにくいため、お土産にはぴったりでしょう。
③皮影人形

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皮影戯で使用される皮影人形は主に牛やロバの皮を使い、その上に美しい彫刻や彩色を施したのです。繊細な切り込みが特徴で、皮影戯の道具だけでなく、芸術品としての価値もあります。
④北京絨鳥

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三百年あまりの歴史を持つ「北京絨鳥」は絹で作られた花や鳥、虫、草、獣、風景などの伝統的手工芸品の総称です。そこから古代の労働者たちの優れた知恵と卓越した手わざがか窺い知れます。
⑤京劇の毛人形(鬃人)

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北京民間工芸の一つである「鬃人」とは京劇の服装を着用している人形で、主に京劇の人物を表現します。鬃人の製造技法は清時代の末期に生まれ、現在に至るまで百年以上の歴史の持ち主です。