
平谷の地理的位置及び行政区画。平谷は首都の北東部、北京・天津・河北が交わるところに位置し、北京・天津・河北省の協同発展における重要な節点でコアエリアである。三方を山に囲まれた平地であるから、「平谷」と名付けられている。全区の総面積は960平方キロメートルで、山間部、浅山部(平原と山地の間の過渡地帯)、平原区はそれぞれ1/3を占め、「泃」と「洳」という2本の母なる河及びその堆積作用によって形成された三角洲がある。特徴としては「一山二水三角洲」ということである。全区には2つの街道、16の郷鎮(ごうちん)、273の行政村、24のコミュニティー委員会があり、常住人口が45.6万人(外来人口は5.1万人)である。
平谷は交通の便がよい。平谷の西にある首都国際空港からは45キロ、北京市内からは70キロ、北京副都心の通州からは40キロ、南東にある天津市内からは110キロ、天津新港からは130キロ、唐山市内からは100キロ、秦皇島港からは220キロ離れている。京平高速道路が全区を通っている。馬坊地方鉄道と大秦線をつなげ、貨物輸送を便利にし、京平物流中枢の企画・設計を加速させている。軌道交通平谷線、承平高速建設工事も間もなく開始する。
平谷の代名詞が多い。平谷は北京初の国家森林都市である。国際的影響力のある観光名県、中国生態観光大県、全国生態環境県トップ100、全国レジャー農業と農村観光示範県、国家衛生区、京東レジャー観光示範区などの称号を相次いで獲得した。中国書道の郷、中国桃の郷、中国観賞石の郷などと称されている。平谷の桃は「国桃」とされ、平谷の「輝かしい代名詞」となっている。世界最大の桃畑がここにある。
平谷の歴史と文化が悠久である。平谷は7000年の「上宅文化」を持ち、「紅山の開祖」と称され、5000年の軒轅文化、3000年の青銅文化、2200年の建設文化、1000年の道教文化を持っている。「西に妙峰山があり、東に丫髻山がある」という言葉があるが、ここの「丫髻山」は平谷に位置している。600年の万里の長城文化と全市に誇る「採金文化」を持っており、中国北部の重要な「万両黄金県」である。その歴史的文化は極めて奥深い。
平谷の生態環境が良好である。全区の森林被覆率は67.94%で、北京市の一位である。水資源が豊富で、薊運河水系に属する泃河と洳河は全境を貫き、年間水資源総量が2.25億立方メートルである。2019年、平谷のPM2.5濃度は40μg/m3で、断面審査全区の地表水の質は基準に達しており安定している。北京市の面積が最大な水上レジャーエリアである金海湖は、3年連続で二類水の基準に達しており、各環境指標が全市の中で良好な水準を記録している。美しい郷村、美しい田園、美しい景色で有名な平谷は第1陣の国家全域観光示範区の一つである。
平谷の産業発展のポジショニングが明確である。平谷の発展の主軸は「生態立区、緑色発展」であり、発展の方向性は高品質な発展である。全区2035版の区域別計画によれば、当区の機能的位置づけは「三区一口岸」である。即ち、首都の東部にある重点生態保育及び区域生態整備協力区、特色のあるレジャー及びグリーン経済革新発展示範区、農業科学技術革新示範区、首都に貢献する総合的な貨物輸送港ということである。農業科学のイノベーション、グリーン・インテリジェント物流、無人機の三大ボードとレジャー観光、バイオ医薬、スマート製造、情報技術、生物種業などの産業を重点的に発展させていく。
平谷の発展のための空間資源は比較的に豊かである。中関村平谷園の総面積は5.08平方キロメートルで、興谷開発区、馬坊工業園、馬坊物流基地、峪口鎮を含み、重大プロジェクトの入居が可能な場所である。906.8ムーの園区内工場用地、15.36万平方メートルの工場が遊休状態にあり、全部再利用が可能である。商業ビルは100万平方メートル近くあり、ビル・エコノミー(オフィスビルの開発と賃貸によって企業を誘致し、税収を増やし、地域経済を発展させる)に使用することができる。そのほか、開発・再利用が可能な農村集体建設用地と遊休宅地もたくさんある。