今年は中日国交正常化50周年に当たる。中国北京市の中華世紀壇では3月26日、2022年中日文化芸術交流シーズンの重点イベント「江戸綺想曲-浮世絵大展」と「江戸物語-日本型クリエーティブ・マーケット」が開幕した。桜の季節に合わせ、中国の人々に日本の江戸時代の文化と芸術の魅力を伝えるねらいだ。
主催者によると、浮世絵展では代表的作品から約140点を厳選し展示する。「花は眠らず」「江城」「百美図」「和の境地」の四つのセクションを設け、日本人独特の自然観、江戸時代の庶民の生活や娯楽、ファッションを紹介する。

出展される代表作品(写真提供:国際オンライン 趙博)
中華世紀壇芸術館の冀鵬程(き・ほうてい)執行館長は、中日国交正常化50周年を迎えるに開かれる同展が中日両国の文化交流の歴史に新たな1章を添えるのではないかと強調。浮世絵は鮮やかな色彩、生き生きとした人物描画、独特の画風で当時の日本社会の生活と芸術を記録しているとし、同展は時間を超えて日本の歴史を巡る旅であるだけでなく、空間を超えた中国と日本の芸術対話、両国の末永い友好への願いでもあると語った。

出展される代表作品(写真提供:国際オンライン 趙博)
在中国日本大使館の貴島善子公使は、中日関係の重要な歴史の節目に同展が開幕したことに心からの祝意を表明。浮世絵を通じて当時の日本の民衆の生活様式を理解することができるほか、和服の柄や身の回りの品の模様から両国の文化、習慣の共通点と交流の歴史を探ることもできると述べた。

出展される代表作品(写真提供:国際オンライン 趙博)
会場では、桜や和服、屏風など日本の文化要素が江戸時代の没入型体験をもたらしている。展示作品には、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」など中国人にも馴染み深い作品が多く含まれる。
開幕日に4歳の娘と見学に訪れた男性は「会場作りがとても良かったです。没入型体験は浮世絵の背後にある日本文化を理解するのに役立つと思います。娘は絵に描かれた家屋に興味を持ったようです。子どもが多くのことを感じ取り、体験できる非常に良い学習機会です」と語った。
同展は、中華世紀壇芸術館と北京文沢時代文化芸術が主催し、北京歌華文化センターが運営する。会期は6月5日まで。