北京市、「境界のない公園」を建設、美しい公園の景色が街中に広がる

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2023-05-29

「境界のない公園」造りに着手した北京市では、多くの公園のフェンスが撤去され、園内の美しい景色が園外に現れ始めた。

海淀公園でライラックを撮影する観光者

2023年、北京市は「境界のない公園」の建設を推進し、各区の状況に配慮しながら20か所の公園のフェンスや囲いを撤去する計画だ。朝陽区と海淀区では2022年にすでに模索が始まった。

例えば、海淀公園は周辺道路との「境界」がなくなっている。公園の南東部にある「双橋詩韵」観光地には水域があり、水生植物や、定期的に開放される噴水ショーを、公園に入らずとも楽しむことができるようになった。まさに公園が都市に溶け込んでいると言える。

2022年7月から、海淀区は公園のフェンスの撤去と最適化を開始し、67か所の公園で計73,000メートルのフェンスが撤去された。現在、区全体の公園の内、8割の公園のフェンスが撤去され、来園者数が増している。朝陽区は43か所の公園のフェンスを撤去し、公園はより「開放的」な姿で来園者を迎えている。

フェンスが撤去された箇所には、工夫が凝らされている。元大都城垣遺跡公園のゲートエリアにはアートランドスケープやフラワーボックスなどがデザインされ、公園の道路沿いの緑地にはランドスケープが設置され、休憩や読書ができるレジャースペースが作られている。

 

フェンスとゲートが撤去された元大都城垣遺跡公園のゲートエリアにデザインされたアートランドスケープを撮影する市民

長春フィットネスパークの近くには康橋水郡、光大西園などの居住区が点在している。公園責任者によると、これまで住民たちは公園の西側にある藍靛廠駅でバスに乗り、公園の東門から西門に行くには迂回しなければならなかったが、フェンスが撤去された後、公園の南側に健康歩道が建設され、公園の出口の真向かいにバス停が設置され、住民たちは400〜500メートルの距離を歩く必要がなくなった。

元大都城垣遺跡公園は細長い公園で、これまでに19か所のゲートエリアが設置されていたが、公園の長さが4.8キロもあるため、一つのゲートエリアから別のゲートエリアへ行くには、来園者はある程度の距離を歩く必要があった。昨年フェンスが撤去された後、出入口の数は約40か所に倍増し、出入りがより便利になった。

 

アートランドスケープがデザインされた元大都城垣遺跡公園のゲートエリア

海淀公園では、付近に設置されたバス停に合わせ、もともと東と西にゲートエリアが2つ設けられていたが、フェンスが開放され、6つの通路から公園に入ることができるようになり、より便利になった。フェンスが撤去されてから、市民たちは公園内の公共施設を利用しやすくなった。

 

海淀公園のフェンスが撤去され、市民たちは公園内のトイレを使用するためにゲートエリアまで迂回する必要がなくなり、新しく開設された通路から直接入ることができるようになった。

北京市社会科学院都市問題研究所の穆松林副所長は、「北京が『境界のない公園』を構築することは非常に有意義であり、新時代における北京の低炭素・グリーン発展の目標・方向性に合致している」と見解を述べた。持続的な削減開発を通じて、北京市は人口、都市・農村の建設用地、建設面積の「3つの削減」を実現した。同時に、北京市の質の高い発展は「増加」を図る必要があり、「境界のない公園」の建設は北京市のグリーンスペースの利用効率を効果的に改善するための革新的な手段である。

「境界のない公園」の建設は、より良い生活を追求する北京市民に利便性を提供し、公園と周囲の住宅、商業空間とが結びつき、市民の迂回と空間・視界の遮りを減らす。また、公園散策の利便性と快適性を向上させただけでなく、市民に身近な公園を24時間利用できる「緑のリビングルーム」・「ジム」へと変身させた。

 

海淀公園の入口と出口に設置された公園内での禁止行為を示す看板

公園の整然とした管理を強化するため、海淀公園は警備・巡回レべルと頻度を高め、同時に、各出入口に公園内の禁止行為の警告看板を設置したほか、公園を利用する際の注意事項の放送回数も増やした。

長春フィットネスパークのフェンスが撤去された後、ゲートエリアや公園にシェアサイクルを駐輪する来園者がいたため、公園と都市管理委員会、シェアサイクル会社などは共同で公園周辺に約20台分のシェアサイクル駐輪スペースを計画しており、公園へのエコな移動と、ルールを守った駐輪を推奨している。

海淀区は2023年、公園の緑地での禁止行為をさらに明確にするために、56か所の重点公園に入園看板を追加する計画だ。同時に、42か所の重点公園内に監視カメラを263台追加し、科学技術を駆使した管理レベルを向上させる。

また、多くの公園では、市民や来園者が便利さを享受するにつれ、民度も日々向上しており、来園者が同行者に芝生を踏まないように注意を促している場面もみられるという。

北京市社会科学院都市問題研究所の穆松林副所長は、5G、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの先進的な情報技術を活用し、園内環境のリアルタイム監視を実現することを提案している。

今年、北京市は各区で試行を行うと同時に、朝陽区と海淀区の経験を活かしていく。公園の選定に際して、主に各区の状況に配慮しながら進め、歴史的名園や文化財の保護が必要な公園はフェンスを撤去せずに残す。今後新設される公園には、原則として必要な場合を除いてフェンスを設置しない。今後、公園の美しい景観が都市とシームレスにつながっていくことが期待される。

(情報提供:新京報)

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