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「南に張小泉、北は王麻子」、これは近代の中国のハサミ業界に現れた二人の名人でした。昔の北京の「王麻子ハサミ屋」は元々宣武門外の菜市口近くで火打ち金とハサミを取り扱っていた雑貨店であり、店舗名は「刀順号」でした。清の順治八年に創立し、中国国内と海外で名を知られている中国の老舗でもあります。伝統の鍛造技術は既に中国の国家級無形文化遺産リストに登録されています。

店主の氏は王で、顔に「麻子(あばた)」があることから、同業者や顧客から「王麻子」と呼ばれていました。店内でハサミを作ることはなく、全て民間のハサミ工房から仕入れています。品質を保証するため、店主は自ら商品を選びに行きます。「三看」、「两試」のルールで仕入れます。「三看」とは外見、刃口とハサミの軸を見ること。「两試」とはハサミの切り具合、使い心地を試すこと。「三看」、「两試」で目に入らないものは一切仕入れないそうです。一等の品のみ店舗に置くことができ、この雑貨店のハサミは優れた品質で有名になり、地元の人やよそから来たものは名声を慕って買いに来るようになりました。

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住所:北京市東城区天壇路89号天壇公園北門から西へ500メートル

店舗名:王麻子剪刀舗