市民に各公園の観光体験情報を分かりやすく提供するため、北京市園林緑化局と北京市気象局は3月23日、正式に「森林体験インデックス(Forest Experience Index, FEI1.0)」を共同で発表した。市民は数値化された同指標を参考に、自然に触れられる観光スポットを選ぶことができる。

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(写真提供:北京市園林緑化局)

森林体験インデックスは林地、緑地、湿地、草地などの微気候環境を、一般の人々がどの程度感知しているかを反映した相関指数である。気温、相対湿度、風速(身体的な快適さを反映)、マイナスイオン濃度、PM2.5、PM10濃度(健康度)、生態系による気候・水文の調節度などを考慮して算出する。また、生物多様性や特色のある景観も加点対象となる。

このインデックスは、北京市10区内の平均標高50〜1400メートルにある12の典型的な生態系を網羅し、密雲区貯水池、昌平区蟒山、懐柔区喇叭溝門、懐柔区北房、門頭溝区百花山、大興区魏善荘、房山区青龍湖の7つの林地、東城区龍潭湖および朝陽区望京の2つの都市緑地、延慶区野鴨湖、海淀区翠湖および房山区長溝の3つの湿地が含まれる。

森林体験インデックスは北京市園林緑化局の公式ウェブサイト、「首都園林緑化」WeChat公式プラットフォーム、Weibo公式アカウント、北京市気象局の「気象北京」WeChat公式アカウントおよびWeibo公式アカウントを通じて確認できる。

森林体験インデックスは4レベルに分かれており、0から1の範囲で変化する。指数が高いほど、一般の人々のグリーン体験が優れていることを意味する。このインデックスは観測エリアの観光体験の質、時間変化、エリア差を反映するだけでなく、エリア環境を予測することで、人々の観光の参考となる。

森林体験インデックス(FEI)レベル

レベル

数値範囲

評価

説明

1

0.70<FEI≤1.00

非常に快適

とても快適な環境、非常に良い体験

2

0.50<FEl≤0.70

快適

快適な環境、良い体験

3

0.30<FEI≤0.50

比較的快適

比較的快適な環境、比較的良い体験

4

0.00≤FEI≤0.30

快適とはいえない

快適とはいえない環境、悪い体験

検索画面では、3日先までの「森林体験インデックス」を直接確認することができる。指数は24時間ごとに公開される。

異常気象時には、「森林体験インデックス」にレベルダウン・入園規制メカニズムが設定され、外出・観光する市民の安全を確保する。気象部門などにより黄色・橙色の気象災害注意報が発表された場合、森林体験インデックスはレベルダウンする。森林体験インデックスを構成する指標のうち、1つ以上の指標の値が限界値以上になると、森林体験インデックスは0となる。気象部門などにより赤色気象災害注意報が発表された場合、森林体験インデックスは0となる。

北京市園林緑化局の責任者によると、森林体験インデックスに必要なデータは北京園林緑化生態観測ネットワーク(Beijing Ecosystem Observatory Network,BEON)による長期連続的な観測に基づくもので、気象局やその他の関連部門との連携メカニズムを構築することにより、データソースの安定性、科学性、正確性をより一層確保している。

この観測ネットワークは2020年に運用を開始し、これまでに懐柔区、密雲区、昌平区、東城区に13の観測ステーションを設置し、すでに完成した北京園林緑化科学研究院の都市緑地生態系測位観測研究ステーション、松山林場冬季オリンピック生態観測ステーション、八達嶺林場観測ステーションの3カ所も観測ネットワークに接続している。

現在、北京市の11区に16の観測ステーションを配置し、水文学、土壌、気象、生物、環境の5大カテゴリーを観測する生態観測ネットワークを構築している。今後も引き続き、北京市は典型的な生態系やエリアを選択し、より長期的な生態観測ステーションを建設・統合し、北京市の園林や緑化の生態観測ネットワークをさらに充実させ、市民の生活によりよいサービスを提供していく。

また、北京園林緑化計画資源観測センターは、技術チームを編成して「北京園林緑化生態系観測ネットワーク管理プラットフォーム」を開発した。このプラットフォームは観測ステーションの日常的な機器管理・メンテナンス、データ、写真、画像の収集、診断、管理、分析を担当し、徐々に一連の生態デジタル製品を形成しつつある。

(情報提供:新京報)