2020年9月23日、中華人民共和国外交部と国家移民管理局は共同で、中国における就労類・私的事務類・親族訪問類の在留許可を持つ外国人の入国を、2020年9月28日0時から認める旨の公告を公布した。

では、一体在留許可とビザにはどのような違いがあるのか。また公告で言及される3種類の在留許可を持つのはどのような外国人なのか?

一、ビザとは?在留許可とは?

(一)ビザ

ビザとは主権国家の所管機関が外国人に対して発行する入国許可証である。出入国検査場の移民管理機構による証明書の承認を経て、許可された外国人は、パスポート及びビザを所持し正式に他国に入ることができる。

中国のビザは「VISA(ビザ)」マークがはっきりと表記される。



現在使用されている異なるバージョンの中国ビザ

(二)在留許可

中華人民共和国外国人在留許可とは、外国人が関連ビザを取得し中国に入国後、公安出入国管理部門に申請し取得する在留証明書である。在留許可がある場合、出入国ビザの申請が免除される。

中国在留許可の上部に「外国人在留許可(FOREIGNER’S RESIDENCE PERMIT )」”と明記されており、在留理由(PURPOSE FOR RESIDENCE )は在留許可の種類を意味する。

中国における既存の5種類の在留証明書:

就労類在留証明書

就学類在留証明書

取材類在留証明書

親族訪問類在留証明書

私的事務類在留証明書

そのうち、「在留理由」の欄に「就労」「私的事務」又は「親族訪問」と明記されているものは、9月23日付の公告において言及された3種類の在留許可である。

写真の在留許可において、「証明書サンプル」の在留理由は「就学」である。

 二、「3種類の在留許可」はどのような人が持つのか?

発行対象

中国の関連する法令及び規範性文書に基づき、公告において言及された3種類の在留許可の発行対象は明示されている。

就労類在留証明書は、中国で働く者に発行される。

私的事務類在留証明書は、入国後、仕事、学業などで中国に在留する外国人を長期に親族訪問する本人の配偶者、両親、18未満の子供、配偶者の両親、及び他の私的な事務のため、中国大陸部での在留を要する人員に発行する。

親族訪問類在留証明書は、家庭・親族訪問のため中国大陸部に在留を要する中国の家族、及び中国の永住在留資格を持つ外国人の家族、並びに養育委託などのため、中国大陸部での在留を要する人員に発行する。

新版就労類在留許可

新版私的事務類在留許可

新版の親族訪問類在留許可

特筆すべき点としては、2019年6月1日以前に発行された旧版の在留許可の発行機関名称は「公安部出入国管理局」である。その後、機構改革の実情を踏まえ、発行機関の名称が「中華人民共和国国家移民管理局」に改定された。有効期間内の旧版在留許可は、全て通常通り使用できる。

旧版在留許可

三、直近で中国に入国する方は以下に注意!

9月23日付の公告内容によると、中国への入国を希望する外国人は、下記の事項に注意する必要がある。

9月28日0時から、有効期間内の就労類・私的事務類・親族訪問類の3種類の在留許可を持つ外国人は、在留許可があれば入国することができる。

例えば、現在手元にある就労類・私的事務類・親族訪問類の在留許可が2020年3月28日0時に失効する場合、入国理由に変更がなければ、失効した在留許可及び関係書類を中国在外公館へ持ち込みビザの申請・取得後、入国することができる。

ビザ(2020年3月26日0時以前発行)のみを持っている、又は有効な在留許可を持っているが、就労類・私的事務類・親族訪問類の在留許可でない場合は、9月23日付の公告内容の対象にはならない。

上述の中国への入国許可を取得した外国人は、中国のコロナ対策の管理規定をしっかり守らなければならない。

(情報提供:国家移民管理局)




(本文章は中国語の原文に基づいています。日本語を含む他言語の翻訳はあくまで参考の為のものであり、言語間で内容に差異があった場合は中国語の原文が基準となります。)