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大興区は首都の真南に位置しており、古くから「京南門戸(北京の南の門)」と称えられている。総面積は1036平方キロメートルで、すべての土地が平野で、全市の平野面積の約6分の1を占めている。

常住人口は188.8万人である。大興区は地理的優位性が明らかで、天安門からはわずか13キロ、首都国際空港からは25キロ、天津新港からは140キロ、雄安新区からは55キロで、都心に最も近い遠郊区県である。北京市の「一核、一主、一副、二軸、多点、一区(一つの首都機能コア区、一つの中心区、一つの副都心、中軸と長安街の二本の軸、複数の新区、一つの生態系保全区域)」の都市の空間配置において「一軸」をつなげ、「多点(複数の新区)」と関連するところである。地理的位置から見ると、大興区には北京大興国際空港があり、副都心と隣接し、京津冀(北京市・天津市・河北省)を支え、雄安新区と連携する位置にある。京津冀協同発展の中部核心エリアに位置しており、京津冀協同発展地帯の重要で戦略的な地である。

経済発展は全体的に安定的に成長する傾向を維持している。2019年、各主要経済指標は合理的な範囲内に保たれた。地域総生産は去年に比べて6.5%増の成長を見せている。一般公共予算収入は前年同期比11%増の102.5億元を実現した。全社会固定資産投資は803.9億元を達成した。建築及び設備据付工事関係の投資は436億元を達成した。一定規模以上の工業総生産額はおよそ837.2億元を達成し、社会消費財小売総額は前年同期比6.3%増の465.3億元を達成した。都市住民一人当たりの可処分所得は去年に比べて9%成長している。第一次・第二次・第三次産業の構造も最適化されつつあり、それぞれ1.3%、30.5%、68.2%を占めており、サービス業の割合も上昇しつつある。産業はよりグリーンの方向へと発展し、高エネルギー消費産業の退場傾向が明らかで、一定規模以上の工業総生産額の占める割合が10%以下に下がっている。

北京大興国際空港が順調に開港した。全区の力をあげて、積極的に北京大興国際空港の建設を確保し、2019年「6月30日」の竣工と同年「9月25日」の運営開始を見事に実現した。「大興効率」は中国発展の新しい動力源となり、「大興貢献」は新中国成立70周年という新たな1ページに書き込まれた。北京大興国際空港のインフラ建設を見事に完成させ、北京大興国際空港高速道路・北京地下鉄大興機場線・京雄都市間鉄道などの基幹交通ネットワークの運営を同時に開始させた。全面的な保障サービスを提供し、東方航空・南方航空などの航空会社に教育・医療・オフィス・居住などのカスタマイズサービスを提供した。24社の航空会社及び関連企業が本区で事業を展開し、騒音影響区域において立ち退き者用住宅の工事も始まった。臨空経済区の実質的な建設を始め、全体計画の実施を着実に推進している。そして臨空経済区のメリットを発揮し、大興の国際交流機能を向上させる。臨空経済区の位置づけに応じて臨空経済区の発展区計画と建設を統合的に推進する。また臨空経済区産業発展ネガティブリストを制定し、プロジェクト参入標準・投資促進システムを設立し、高い標準をもって臨空産業プロジェクトの参入を推進する。また総合保税区・国際ショッピングタウン・国際会議センターなどのプロジェクトの建設を着実に推進する。自由貿易区大興片区が正式に運営開始、総合保税区(一期)が全面的に着工され、政務サービスセンターの対外運営を始め、新しい国門の建設の着実な第一歩を踏み出した。

「高精尖(ハイレベル・精密・先端的)」産業の発展が加速している。「医薬健康を主導産業とし、臨空産業・科学技術サービス業・次世代情報技術・新エネルギースマートカーなどの優位産業を大いに発展させる」という「高精尖」産業発展構想をさらに明確にした。共同発展の新しい配置を堅持し、中関村大興園政策のカバー範囲を改善し、臨空経済区の産業配置を丹念に計画し、8.4平方キロメートルのバイオ医薬基地拡大区を設立し、千億級バイオ医薬産業パークを建設し、専門的なサービスプラットフォームに力を入れ、先端製造業クラスターを中心とし、革新研究開発サービスと大健康サービスクラスターを両翼とする「研究・産業・商業・展覧・医療」を一体化した全産業チェーンを補完する。新メディア産業基地・鴻坤金融バレー・印刷包装基地など7つの区域の共同発展を統括し、協同発展区の産業計画を策定し、各区域の産業の位置づけの差別化を行う。製造業企業のサービス化へのモデルチェンジを推し進め、次世代情報技術と科学技術サービス産業の成長を図る。「全員が企業誘致に取り組む」という新局面を切り開き、プロジェクト担当者責任制を実施する。2019年、天科合達など166の産業プロジェクトが実施され、53のインキュベーターと「衆創空間(マスイノベーションスペース)」を建設し、企業研究開発センターの数は118に達した。国家及び中関村ハイテク企業は去年に比べてそれぞれ15.3%と16.1%の成長を見せ、産業科学技術の許容力が持続的に伸びている。

社会福祉事業が持続的に改善されている。「七有児童育成支援・学生教育支援・労働所得保障・医療保障・養老サービス支援・居住サポート・弱者支援)」要求と「五性(民衆生活の便宜性・住みやすさ・多様性・公平性・安全性)」需要を中心に、民生保障レベルが向上しつづけている。幼稚園は新築ではなく増築を、建築ではなく賃貸を、そして民営幼稚園の支援を行うという複数の方式で供給を増加させ、包摂的な資源を拡大し、児童育成を促進する。育才学校大興分校などが大興区に設立され、大興区第十小学校を北京市第七中学校に合併して一貫性のある教育を実施する。また放課後の特別指導を受けた学生は1.2万人以上もいる。25の名師事務室と一連の特級教師事務室を建設し、学生教育を支援している。東方病院(南区)・北大病院(南区)・北京児童病院(大興院区)などの病院、国家衛生区・北京市慢性疾患総合防控示範区が設立され、全区医療衛生機構の数が873に増加し、医療サービスが保障されている。三級高齢者介護サービスシステムを補完し、区レベル高齢者介護サービス指導センターの竣工に伴って、社区(コミュニティ)の在宅高齢者介護サービスのカバー率は90%以上に達し、老後サービスも保障されている。公共賃貸住宅・賃貸住宅・立ち退き者用住宅・財産権共有住宅など様々な形で住宅サービスを提供している。生活の困窮する民衆や低所得農家や障碍者などにターゲットを絞った精確な扶助を実施し、生活保証金・手当などを支給し、弱者を支援している。鎮街レベル・村社レベル公共文化施設の全カバーを実現し、「15分で到着する社区(コミュニティ)サービスエリア」のカバー率が99%を上回った。また北京市初の24時間都市図書館を設立し、新城北区スポーツセンターやカーリング会場などの施設を完成した。

街の様子が一新する。大興分区計画・亦荘新城計画が発表・実施され、臨空経済区全体計画も許可された。大興新城西区域の都市設計作業が終了し、北京大興駅と大興新城駅周辺の一体化建設が着実に実施されている。興華大街・新源大街・京開補路における環境整備の効果が著しく、大興新城はより暮らしやすくなっている。緩和・整備・都市品質向上促進特別行動の段階的な任務を北京の開発削減の重要な着手点とし、二年で三年分の任務を達成した。違法建築の撤去と取締りに対する強い姿勢を維持し、撤去した違法建築の面積は698万平方メートルに達し、新しく始まった違法工事の数をゼロに抑えた。都市と村の統括的発展を加速し、一部の特色ある小鎮が形成されつつあり。魏善荘鎮が全国において第二陣となる特色小鎮の試行点になり、旧宮鎮の電子商取引・礼賢鎮の臨空サービス・採育鎮の先端製造などの特色ある機能が強化されている。農村振興戦略が実施されている中、農村の居住環境整備が著しい成果を上げ、高基準を以て88「美麗郷村(美しい村)」を計画・建設した。ハイレベルの緑化建設を推進し、面積が3.28万ムー(約21.9平方キロメートル)の緑化工事を施し、「森を抜けて空港に行く」ことを実現した。南海子公園・大興新城浜河森林公園などの上質の公園が次々と竣工し、黄村・西紅門・旧宮城市森林公園の主な緑化工事が終了し、孫村公園の対外運営が開始され、全区の生態条件が改善されつつあり、緑被率が30.12%を上回った。