
東城区は首都の核心機能区であり、全国の政治中心・文化中心・国際交流中心の核心的な地域、歴史文化名城保護の重点地域、首都イメージを展示する重要な窓口である。全区の面積が41.84平方キロメートルで、北京の面積が最も小さい区であり、17の街道事務所と177のコミュニティを管轄している。同区は首都の核心機能区、「4つのサービス」の職能を実行する主要な区域として、中央と北京市の各戦略的決定と配置を徹底的に実行してきた。経済発展が全般的に安定であり、構造調整事業も深く推し進められており、民生が持続的に改善されつつある良好な局面を見せている。
政務資源が集積する中央政務サービス区
東城区では26の中央国家部委(省)、12の国家部レベルの事業機関、8の軍レベル以上の同区駐在部隊機関、10の中央企業の本社が集まっている。北京飯店、国際飯店、励駿ホテル、麗晶ホテルなどを代表とする32の高級な星付きホテルが区内にあり、その中で5つ星ホテルが18軒あり、全市の3分の1を占めている。会議用施設の総面積が5.5万平方メートルで、千人以上の参加者を収容できる大型会議向けの施設が3箇所あり、数多くの政治イベントにサービスを提供できる重要な支援地域となっている。ここ数年、同区では建国70周年、世界園芸博覧会など重大なイベントに対する滞りないサービスを保障する任務を成し遂げていた。
優れた文化遺産に恵まれた首都の文化中心区
東城区では故宮、天壇、大運河故道玉河段など3つの世界文化遺産、31の国家無形文化財、33人の国家無形文化財伝承者、356箇所の移動不可能文化財を持っており、北京市の歴史文化区域が最も集中し、保護面積が最も広い地区であり、古都の歴史文化風貌を集中的に展示する地域であるといわれている。皇家文化、仏教文化、国学文化、儒家文化、商賈(商人)文化、民俗文化、会館文化がここで集結され、互いが一段と引き立った。同区では観光資源に富み、6箇所の4Aクラス観光スポットと2箇所の5Aクラス観光スポットを含む計12箇所のAクラス観光スポットが点在し、世界においても名高い観光聖地である。全区は年間観光客数が延べ9000万人を突破し、全市1位であり、外国人観光客の人数も延べ110万人に達し、全市の4分の1を占めている。「地壇文化廟会国際ツアー(中国のお寺祭り)」「皇城国際観光祭」「前門歴史文化祭」などの代表的なイベントによって、同区の国際影響力が向上した。
特色のある経済が際立ったハイエンドサービス業の重要な集積区
経済規模が増大している。2019年、全区は地域総生産が前年比6%増の2910.4億元、一般公共予算収入が前年比8%増の189.7億元、全社会固定資産投資が前年比8.8%減の262.8億元、建築工事投資が前年比6.9%増の75.4億元、市場総消費が前年比6.2%増の2405.8億元、社会消費財の小売総額が前年比5%増の1105.2億元であった。
特色のある経済が顕著である。サービス経済をリードとし、文化経済を特色とし、総部経済(ヘッドクオーターズ・エコノミー)を支柱とする産業の「高精尖(ハイレベル・精密・先端的)」的な発展配置を形成している。2019年にて、第三次産業では2822.9億元の増加価値が実現され、経済総額の97%を占め、その割合は全市1位を占めている。343社の総部(本社)が集まり、中に世界企業500社と中国企業500社に選出された企業がそれぞれ5社と13社である。
機能配置が最適化されつつある。現在、東城区では「両軸一帯両園区(二本の主軸、一つの地帯、二つの産業団地)」という空間配置が形成されている。2019年にて、中関村東城園には合計1068社のハイテク企業があり、土地生産率と労働生産率が中関村の「一区十六園」で第1位となっている。同年において同区の一定規模以上のハイテク企業の総営業額が前年比11.5%増の2900億元を実現する見込みである。産業パークの土地生産率が481億元/平方キロメートルと、労働生産率が322万元/人となる見込みで、それぞれ全市で第1位と第2位になるだろう。
ビジネス雰囲気が濃厚である。東城区ではビジネス施設の延べ面積が350万平方メートルに達し、1人あたりの商業面積が3.86平方メートルである。区内では現在、各種の総合的又は特色繁華街が12本あり、商業に使われている土地の延べ面積が120万平方メートルを超えている。そのうち、国家レベルの繁華街が2本、国家レベルの特色繁華街が1本、市レベルの特色繁華街が8本ある。同区は66軒老舗と80のブランドを持っており、80のブランドの中、同仁堂、全聚徳、便宜坊、都一処などの24のブランドが中華老字号(中華老舗企業)である。80のブランドの平均年齢が150歳である。創業以来100年以上が経ったブランドは48あり、老舗ブランドの60%を占め、その平均年齢が217歳である。
居住環境が快適で住みやすく働きやすい文明城区
住民の文化生活が豊かである。東城区は国家公共サービス体系の示範区であり、公共文化施設の合格率が100%である。人民芸術劇院、保利劇院など34の劇場を保有し、全市の芸術類の劇場の3分の1を占めている。南鑼鼓巷演劇公演シーズン、中国児童演劇祭、北京青年演劇祭、全国新劇優秀新演目展示公演、孔廟国子監国学文化祭、全国曲芸相声(漫才)新作展示公演などのイベントが円満に開催された。
教育事業の発展が良質で均衡を保っている。東城区には200近い教育機関があり、二中、五中、景山学校など北京市高校示範校が12校、史家小学、府学小学、光明小学など小学校が61校、一幼、五幼など北京市示範幼稚園が21校ある。同区は国家基礎教育総合改革試験区、北京市教育先進区であり、義務教育における高質な資源のカバー率が97%に達している。2019年、就学前教育の収容可能人数を2100余り増やし、「国家義務教育基本均衡区県」の栄誉称号を授かった。
健康サービス水準がトップレベルである。東城区には、協和医院、北京医院、同仁医院など9の三級病院を含め、計576の医療衛生機関がある。病床数が12099床で、1000人の常住人口あたりの病床数が13.78床で、全市平均水準の2倍以上となっている。住民の平均予期寿命が84.31歳に達し、衛生事業の発展への総合評価が全市で上位を占めている。同区は「全国中医薬特色コミュニティ衛生サービス示範区」、第1陣の「国家中医薬発展総合改革試験区」、国家レベル「医養結合(医療、リハビリテーションと養老の一体化)」試行点と定められ、「全国養老服務示範単位」の称号を授かった。6の総合医療連合体が、6の専門科医療連合体を設立し、「都市医療連合体建設試行都市」を授かった。区第一人民医院の移転・建設プロジェクトが既に着工され、区障害者総合サービスセンターの運営も開始された。
都市の質が著しく向上している。東城区は「全国文明城区」4連覇、「全国双擁(軍と軍属、軍と民衆の共同建設)模範都市」7連覇、「全国調和コミュニティ建設示範城区」「全国平安建設先進区」などの称号を授かり、率先して「1万平方メートルグリッドネットワーク都市管理モデル」と「都市管理総合法執行モデル」を創出して、全国へと普及していく。二環をめぐる都市グリーン回廊、明朝城壁遺跡公園など環境整備で優秀なプロジェクトを構築し、華北地区初の国連から「国際花園都市(ガーデンシティ)」を授かった城区である。同区は全市に先駆け「留白増緑」三ヵ年行動案を打ち出し、2019年に安徳都市森林公園、燕墩公園、校尉胡同西側、香河園など13箇所のポケットパークを建設し、引き続き「花園(ガーデンシティ)東城」建設事業を深めていく。