北京市の北東に位置する密雲区は、首都の重要な飲用水源地及び自然環境エリアです。総面積は2229.45平方キロメートルで、北京市最大の面積と最も美しい環境を持っています。区全体では17の鎮、2つの街、及び1つの市街地の役所を管轄しており、常住人口は52.8万人です。
密雲区の自然地形は「八山一水一分田」という特徴があり、山地の面積は全区面積の4/5を占め、水源保護区は全区面積の3/4を占めています。首都の重要な飲用水源である密雲ダムは区域の中央に位置し、最大湛水面積は188平方キロメートルで、最大貯水容量は43.75億立方メートルです。
密雲区は便利な交通手段を備えています。主な交通路線として、京承高速、京沈路、順密路、密関路、密興路などの道路、及び郊外鉄道S5線や通密線があります。計画中のライトレールS6線は密雲に駅を設置する予定で、これにより密雲の交通の利便性がさらに向上することが期待されます。
密雲区は北京市全体で最も優れた自然環境を持っています。区全体の森林被覆率は73.63%に達し、大気中のマイナスイオン量は市街地の40倍を上回り、生態系の質は市内第1位です。
密雲区は北京市最大の自然環境エリアであり、「北京市全体計画」において、本区は首都の重要な水源保護地及び区域生態整備協力区、国家生態文明先行モデル区、特色のある環境に配慮した文化レジャー及び革新発展モデル区という機能的な位置づけを与えられています。
密雲区の産業発展基盤及び区域の機能的な位置づけに基づき、密雲の特色のある「2+4」高品質産業発展システムが構築されました。本区は、高品質な農業及び生態文化観光という2つの基幹産業の高度化及び統合的発展を加速し、医薬と健康、スマート製造、省エネと環境保護、科学技術サービスといった4つのリーディング産業を積極的に構築しています。
2020年度における本区の域内総生産(GDP)は338.6億元を達成し、不変価格で計算すると、前年比1.6%減となりました。その内、第1次産業の付加価値額は12.6億元で、10.5%減となり、第2次産業の付加価値額は85.2億元で、18.5%減となり、第3次産業の付加価値額は240.7億元で、6.8%増となりました。また、産業の構成は前年の4.0:29.9:66.1から3.7:25.2:71.1に調整されました。