北京市に於ける「両区(国家サービス業開放拡大総合モデル区、中国(北京)自由貿易試験区)」の発展を支える越境金融の役割を十分に発揮するため、中国人民銀行営業管理部と北京市外国為替管理部は、共同で「両区の建設支援と地域における越境貿易投融資の円滑化レベルの向上に関する意見」を発表した。内容としては、北京市における越境貿易投融資の円滑化を促進するための支援措置16カ条である。
一連の主要政策を3回に分けて解説する。中篇では、越境投融資の円滑化向上に関する主要政策を解説する。
一、外債管理モデルの改革
一括外債登記の試行範囲を、北京自由貿易試験区に拡大する。自由貿易試験区内の適格非金融企業は、簡素化された登記プロセスに従い、一括外債登記業務の申請をすることができる。試行企業は契約ごとに外債登記をする必要がなくなる。この政策により、企業が越境融資業務を行うための手続きが大幅に簡素化され、企業の外債管理コストを削減し、越境融資の円滑化レベルが更に向上する。
非金融企業が複数の外債について、一つの外債口座を共有することを支援する。北京市内の非金融企業は外債契約の登記後、新たに登記した外債は既存の外債口座を通じて受払いすることができる。つまり、複数の外債については、新たに口座開設することなく一つの外債口座を共有することができる。この政策により、外債業務のプロセスを更に簡素化し、口座開設の所要時間を大幅に短縮し、資金の着金効率を向上させる。
二、資本項目収入の使用に際しての利便性向上
北京市内の適格企業が、資本項目の収入と外貨決済により得た人民元を、国内での支払いに使用する場合、従来の「審査後の支払い方式」から「支払い後の審査方式」に改定する。つまり、資金支払いの真実性とコンプライアンスに準拠することの証明書類を事前に提出することなく、支払命令書があれば銀行で直接手続きができ、手続きの簡素化とプロセスの短縮が可能となり、利便性が大幅に向上する。同時に、支払命令書と国内送金申請書の統合が可能になったことで、銀行の書類審査が簡素化される。
三、越境資産移転業務の展開の摸索
銀行は、適格な不良信用資産や貿易融資資産の対外移転を行うことを支援し、国内信用資産の対外移転チャンネルを更に拡大する。
外国人投資家が北京財産権取引所を通じて、法律・規定に従い、実物資産、株式譲渡、増資による持分拡大などの越境人民元取引を実施することを支援する。外国人投資家が人民元で国内企業の国有財産権の譲渡に関与する場合、取引が成立すれば、北京財産権取引所などの指定機関に送金された人民元保証金は、その後の財産権取引の代金、又はその後の外商投資企業の設立のための出資金として、特別預金口座に振り替えることができる。
北京財産権取引所における実物資産の越境取引について、市場為替決済及び原通貨での為替振替が可能となる。国内企業が対外移転する実物資産の項目では、北京財産権取引所が海外の譲渡先から保証金と取引代金を受け取り、外貨又は両替後の人民元を国内の譲渡先又はその代理人に譲渡することで、決済資金の安全性を確保し、取引資金コストを低減することができる。
四、一部資本項目の業務処理の最適化
適格非金融企業の国内保証と海外貸付の抹消登記について、銀行が直接取扱い、企業の移動や手間などのコストを更に節約し、越境投融資業務の処理プロセスを継続的に最適化する。
国内上場会社の外国人従業員が参加する株式報奨計画及び国内会社の海外上場登記・変更・抹消登記について、銀行が直接取り扱い、申請書類を簡素化することで、業務処理の利便性を更に向上させる。