商業宇宙飛行の革新的発展に向けた行動目標
北京市では、商業宇宙開発のための明確なロードマップが確立されている。1月24日、「北京市商業宇宙飛行の革新的発展の加速に向けた行動計画(2024~2028年)」が発表された。
2028年までに、北京市は商業宇宙飛行の革新能力をより一層強化し、産業能力を大幅に引き上げようとしている。具体的には、再使用可能なロケットの軌道投入後の回収と繰り返し飛行を全国に先駆けて実現し、500社以上のハイテク企業、100社以上の専精特新企業(専業化・精細化・独創性・斬新性を追求する中小企業)、10社以上のユニコーン企業を誘致・育成し、上場企業数を20社以上にすることを目指す。その後、さらに5年をかけて、北京市は世界的な影響力を持つ商業宇宙飛行の革新的発展のモデル地域を建設する。
再使用可能なロケットなどの技術開発
ロケットの再利用性は、打ち上げコストを削減する最も重要な手段であり、商業宇宙飛行の重要なコア技術の一つである。「計画」では、北京市が再使用可能なロケットを中心に、エンジンの可変推力、再突入・帰還の高精度航法・測位など、多くの重要なコア技術的ブレークスルーを果たし、3年以内に100キロ級のサブオービタルロケット回収飛行の検証を完了させる。また、5年以内にロケットの軌道投入後の回収と繰り返し飛行を全国に先駆けて実現することを目指し、運航型打ち上げサービスモデルを模索することを明確にしている。
同時に、北京市は大規模な星座の建設を主軸とし、星座の研究・開発、地上端末、星座の運用・管理などの基本能力を強化し、大規模な星座ネットワーク運営を加速させ、宇宙インフラを構築する。
北京市は関連部門と積極的に協力し、衛星周波数軌道資源申請の調整・登録、宇宙データの共有・利用、民間宇宙飛行打ち上げ許可などの分野で、商業宇宙飛行政策の革新を模索し、北京市での革新的な商業宇宙飛行政策の率先的な試験運用を促進する。また、ビッグデータ取引機関を通じて衛星データ取引専門エリアの設立を検討し、データサービスとアプリケーションの需給チェーンを構築する。
宇宙旅行、宇宙製造の開発
北京市科学技術委員会・中関村サイエンスパーク管理委員会の関係責任者によると、北京市は中国の航空宇宙産業の発祥の地であり、航空宇宙分野の科学技術イノベーション資源が豊富である。「2023年中国商業航空宇宙企業トップ100」中51社を北京市内の企業が占め、大規模な民間商業航空宇宙革新産業クラスターと「南箭北星」産業構造をおおむね形成している。
宇宙科学、宇宙応用、宇宙技術の融合的発展を促進するために、「計画」では、毎年10件以上の宇宙科学分野のファンドプロジェクトに資金を提供し、毎年10件以上の通信・ナビゲーション・遠隔探査応用シーンを発表する。製品の革新的応用を主軸とする宇宙経済の新モデルと新業態の形成を加速させることを提案している。
また、北京市は遠隔地通信、緊急対応などの分野で衛星インターネットの実証応用を推進し、多くの遠隔探査用大規模言語モデルを発表・応用し、新型宇宙電力、宇宙機の軌道上サービス・メンテナンスなどの新技術の検証・工学応用を実施する。また、宇宙ゴミ監視および宇宙環境ガバナンスのビジネスモデルを模索し、宇宙観光、宇宙製造、宇宙資源の開発・利用を発展させることで、新たな製品・サービス形態を形成し、商業宇宙活動を拡大する。
重要な基盤技術プラットフォームを数多く新設
今後、北京市は豊富な航空宇宙インフラ資源を活用し、商業航空宇宙企業の共通ニーズに対応する重要な技術基盤プラットフォームを新設し、中央地方協同、学校・企業連携を実現する航空宇宙インフラの公共サービス体系を形成する。
「南箭北星」と掲げた航空宇宙産業の空間配置は今後も深化していく。「計画」によると、北京市は今後、「南箭」産業クラスターを推進し、主要設備に焦点を当て、先端製造業の産業地帯を形成する。「北京ロケットストリート」を中心に、経済技術開発区はロケット開発と打ち上げサービスに取り組む特色あるパークを形成して周辺地域をけん引する。大興区は北京商業宇宙産業拠点を中心としてロケット、衛星と地上端末の製造・応用能力の集積を加速させ、ハイエンド製造と革新的応用のベンチマークパークを建設する。
「北星」産業クラスターは衛星開発、星座運営、航空宇宙情報の応用に焦点を当てる。中でも、海淀区は中関村科学城「スターバレー」計画の実施を加速させ、航空宇宙情報産業のイノベーション主導地域の構築に取り組む。順義区は衛星応用スマート設備産業拠点の建設を加速させる。朝陽区は通信・ナビゲーション・遠隔探査応用産業集積の促進を加速させる。豊台区は航空宇宙科学技術成果転換センターと衛星インターネット産業パークを建設する。懐柔区、石景山区などは、国家レベルの科学研究プラットフォームの資源効果を最大限に活用し、今後の産業配置を強化する。