認定事業者向けの利便性向上措置の増加により対外貿易の質の向上と取引量の安定を促進することに関する税関総署の通知

2024-08-02

税関の信用管理機能をさらに発揮し、認定事業者(AEO企業)の獲得感を引き続き高め、対外貿易の質の向上と取引量の安定に向けてよりよいサービスを提供するため、税関総署は、既存の管理措置に加え、認定事業者に対して以下の利便性向上措置を実施することを決定した。

一.検査・検疫の監督管理措置の実行頻度の削減

(一)輸出食品、化粧品に対する検査・検疫における抜き取り検査の実施率を引き下げる。認定事業者によって輸出される食品、化粧品に対して、抜き取り検査の実施率を通常管理措置の適用企業の20%以下まで引き下げる。

(二)危険化学品、危険貨物梱包現場への立入検査の回数を減らす。製品生産型の認定事業者が輸出する危険化学品に対して、優先的に「受検ロット」をユニットとする事前輸出申告監督管理モデルを適用し、同一「受検ロット」の初回「申告ロット」に対し現場検査を実施し、後続の「申告ロット」に対し関連証明書や許可書の審査後、直接通関を許可することができる。認定事業者によって製造される輸出危険貨物用の梱包材に対して、その性能試験のサイクルを1年に短縮する。

(三)輸出バイオマテリアルに対する現物と書類との照合の実施率を減らす。外国での登録が求められる認定事業者に対して優先的な登録を推奨し、関連する輸出貨物と書類との照合及び抜き取り検査の実施率を減らす。検査と通関の効率を向上するため、検査のためのサンプリング提出が必要でないバイオマテリアルに対して、各税関が遠隔ビデオ検査と現場検査を組み合わせて実施することを許可する。「実験動物生産許可証」と「実験動物使用許可証」を有する企業によるSFP実験用マウスの輸出に対して、「検査回数の削減と迅速な通関」を実施し、現物と書類との照合と関連証明書の発行を優先的に行う。

(四)遠隔所属地検査改革に組み入れられた企業に対する現場検査の回数を減らす。認定事業者を優先的に遠隔所属地検査改革の試行範囲に組み入れる。同時に、遠隔検査の試行範囲に組み入れられた認定事業者に対しては、その通関地現場でのランダム検査の回数を最小限に抑える。

(五)輸出水産物企業の届出・登録のプロセスを簡素化し、その所要時間を短縮する。外国で登録済みの輸出水産物生産企業が同一製品の他国での登録を申請する場合、申告対象国の要求と製品のリスクレベルが最初の登録国を上回らない場合、現場での審査認可業務が免除され、優先的に登録を推奨する。認定事業者が輸出水産物原料養殖場の届出を申請する場合、優先的にその申請を取り扱う。

(六)特定の動植物製品に対して、目的地検疫と分類管理を実施する。認定事業者が輸入したハイテク機器の木製梱包材に対して、企業の申請に基づいて目的地検疫の試行を実施することを認める。輸入穀物の指定加工企業に対する分類管理の実施を模索し、認定事業者に対し関連分類管理措置を優先的に適用する。

二.企業の輸出入コストの削減

(七)条件が整った場合、認定事業者を対象とした税金担保免除の申請を試行する。一部の税関を試行対象とし、認定事業者に認定されてから5年以上経過し、かつ以下の条件を満たす生産型企業に対して、「申請ごとの個別対応」方式に従い、税関に「2段階申告」モデルにおける税金担保の免除を申請することができる。

1.税金の納付について所定の納付期限を過ぎたことはない。

2.税関から信用レベルを格下げされたことはない。

3.企業信用管理措置の適用を停止されたことはない。

4.過去5年間に税関から行政処分を受けたことはない。

5.過去5年間の平均納税額が1,000万元以上に達している。

6.過去5年間の期末及び今年度の前月において、企業の負債総資産比率が国務院国有資産監督管理委員会が公表した最新版の「企業業績評価基準値」における該当業種の優秀値を下回っている。

7.過去5年間の期末及び今年度の前月において、企業の現金流動負債比率が国務院国有資産監督管理委員会が公表した最新版の「企業業績評価基準値」における該当業種の優秀値を上回っている。

(八)自主開示の適用時限を延長する。認定事業者が税関規則への違反を自主開示した場合、行政処分の対象とならない税務関連違反行為の起算日を違反行為の発生日より6ヶ月以内から1年以内に延長する。

(九)現物貨物と書類との照合率をさらに引き下げる。過去1年間以内に規則違反行為が見られなかった認定事業者に対する抜き取り検査及び現物貨物と書類との照合の実施率をさらに引き下げる。

(十)利便性向上措置の適用範囲を拡大する。税関申告書に記載された中国本土の荷受人又は荷送人が認定事業者であり、かつ、申告する事業者、消費・使用する事業者、生産・販売事業者が信用喪失企業でない場合、税関申告書に記載された最も高い信用レベルに対応する利便性向上措置を適用することができる。信用レベルが認定事業者である物流輸送企業が、信用喪失企業でない企業から貨物の輸送を請け負い、かつ同物流輸送企業が誓約した場合、その輸送する貨物に対し認定事業者向けの利便性向上措置の試行的な適用を認める。

三.利便性向上措置の知能化レベルの向上

(十一)知能化による利便性向上措置を講じる。関連業務システムにおいて認定事業者情報に対する自動識別又はラベリングを実現し、知能化された優先順位の並べ替えを実施し、優先的に輸出入税関申告書の修正・取消、輸出入貨物の通関地での検査、所属地での検査、検査のためのサンプリングを実施し、遅滞なく業務を進める。

(十二)AEOデータの自動交換の実施範囲を拡大する。現行のEUおよび香港税関との AEO 企業データの自動交換に加え、AEOデータの自動交換の実施対象国の数を増やし、データ交換の効率とリアルタイム性を向上させる。

(十三)優先的にスマート税関の関連応用シナリオの改革に組み入れる。認定事業者が自主的に同社のERPシステムを開放し税関のシステムと接続する場合、優先的に「保税+ERP」「インターネット+取り調べ・検査」モデルを適用する。優先的に真空包装やその他のハイテク商品に対する抜き取り検査・現物貨物と書類との照合モデルに組み入れて、検査業務の実施モデルを統合し、「ロット検査」の改革を行う。

四.企業への的確なサービスレベルの向上

(十四)税関の調整サービスの適用範囲を拡大する。認定事業者に対し「マンツーマン」の調整サービスを提供する。認定事業者が輸出した動物性食品などが海外で技術的貿易障壁に遭遇した場合、又は認定事業者が相互承認国での利便性向上措置の適用に当たり問題が発生したことを提示した場合、税関は問題解決に向けて積極的に当事者企業と意思疎通・調整を図る。認定事業者である企業グループの傘下企業、産業チェーンやサプライチェーンの川上・川下企業に対して、優先的に信用育成サービスを提供する。

(十五)優先的に税関の広域ネットワークにおける応用サービスを提供する。認定事業者に優先的に電子通関地でのカードの再作成、情報変更、紛失カードの再発行などのサービスを提供し、認定事業者からカスタマーサービスへ寄せられた問い合わせなどの案件を優先的に処理し、専任担当者を派遣して認定事業者を訪問し対応する。

(十六)越境電子商取引の質の高い発展を支援する。越境電子商取引に従事している認定事業者を税関の越境電子商取引税関・企業共同管理の範囲に組み入れることを支持し、税関・企業間協力覚書の締結を推進し、「1社1措置」を実施し、企業の質の高い発展と業界の健全な成長を支援する。

(十七)利便性向上措置の範囲拡大と高度化を促進する。認定事業者向けの個別化された利便性向上措置の実施を奨励し、地方政府が現地の実情を踏まえてより多くの共同インセンティブ措置を実施することを推進し、追跡評価、経験の共有、再現・普及を強化する。より多くの国とのAEO相互承認・協力を加速し、認定事業者が輸出入事業に携わる際に適用される優遇措置の範囲を持続的に拡大する。

以上、ここに通知する。



税関総署

2024年4月6日


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