一、海外職業資格認可目録の目的

「北京市海外職業資格認可目録（2.0）」（以下、2.0目録）は、2.0目録に記載される海外職業資格を持つ専門人材に対し、支援措置と円滑化サービスの提供、また国際競争力を持つ人材の確保・活用メカニズムを構築し、世界一流のビジネス環境の構築、グローバル化に対応した専門人材の北京誘致、彼らのイノベーション・起業を支援することを目的とします。

二、本目録の適用者要件

本市の行政区域内でイノベーション・起業する専門技術者に対し適用されます。

三、2.0目録と1.0目録の比較

1.0目録と比べ2.0目録では、2つのバージョンアップがあります。

一、 範囲の拡大。1.0目録に記載される82の海外職業資格のうち一部が調整され、科学技術や金融、衛生などの分野の資格が追加されました。また、証明書確認手法の確立により、全体で110の海外職業資格が組み込まれることになりました。

二、 等級制度の実施。人材が不足している4つの資格を選出し、「急を有する職業資格リスト」に組み入れ、その職務、人材の誘致などに関する支援対策を練り、高度専門人材として正確で便利なサービスを提供します。

四、2.0目録によって、国際専門人材にどのようなサービスが提供されるのか？

2.0目録に含まれる、110の海外職業資格を持つ国際専門人材の海外での職務経歴は、国内での職務経歴と見なされます。また、就労許可を取得する際、学歴、学位、職歴の制限を受けず、年齢制限が65歳に引き上げられます。（「高精尖」（ハイレベル・精密・先端的）産業においては70歳まで）更に、出入国手続きの際、有効期間5年以内のマルチビザ又は居留許可を取得することができ、条件を満たした人材は永久居留申請ルートに組み込まれ、ポートビザ政策の再開後、公安機関のポートビザ部門にて申請することが可能です。加えて、北京の雇用主と労働関係を確立した人材で、かつ条件を満たした者は本市の人材導入・就労居住証の取り扱い範囲に組み込まれます。他にも、イノベーション・起業、人材育成、社会保障、評価奨励などの面において関連部門による支援保障措置が実施されます。

五、2.0目録の「急を有する職業資格リスト」に記載される、海外職業資格保有者に対する人材支援策とはどのようなものか？

「急を有する職業資格リスト」に記載される4つの海外職業資格保有者に対し、上記のサービスに加え、5つのサービスを提供します。

一、専門的な副上級役職を持つことができ、本市に於ける主要上級役職申請の要件の一つを満たすことができます。

二、本市の雇用主は、必要に応じて専門技術職の職務条件と雇用手順に従い優秀な人材を採用し、相応レベルの専門技術職に任命することができます。

三、特に事業貢献が大きい中国籍人材は、本市の雇用主からの推薦により人材導入の申請が可能です。

四、外国籍人材は「人材ビザ確認書」の発行申請ができ、出入国における利便性を享受し、ビザ、永久居留証の申請に於いて、ハイレベル人材と同じ扱いを受けることができます。

五、条件に合致する者は、北京市に於けるハイレベル人材サービスの適用対象範囲に組み込まれ、人材プロジェクト選考時の重要なエビデンスとされ、本市の科学技術プロジェクトの申請に於ける支援対象者となります。

六、2.0目録に掲載される海外職業資格証明書の真偽の確認方法

北京市は海外職業資格証明書照会プラットフォームを構築し、2.0目録に記載される海外職業資格証明書の真偽について無料照会サービスを提供しています。照会にかかる所要時間は従来の30～90営業日から5～30営業日に短縮されました。また、照会結果は雇用主の雇用、就労許可・停留・居留ビザの申請、人材導入などに於ける重要なエビデンスとなります。