1.地域概要
朝陽クラスターの実施面積は7.92平方キロメートルで、北京CBDの中心部(4.96平方キロメートル)と金盞国際協力サービス区(2.96平方キロメートル)をカバーしている。自由貿易試験区の開発・利用に当たっては、土地利用、生態環境保護、計画に関する法律・規定を遵守するとともに、国土空間計画に合致し、用地の節約・集約に関する要件を満たさなければならない。
2.建設目標
3~5年間にわたる改革を経て、貿易円滑化と投資円滑化を中心とする開放的な政策体制をおおむね確立し、率先して国際的な高水準の経済貿易ルールとの整合性を踏まえたサービス業の開放体制と制度環境をおおむね形成する。最終的に、金融サービスの充実化、イノベーションエコシステムの最適化、ハイエンド産業の集積、監督管理の効率化・利便化、法的保護の多様化を実現し、顕著なけん引・波及効果を発揮する高水準で質の高い自由貿易区を形成する。
3.建設内容
制度的開放を主導するモデル区。対外開放の「北京モデル」の創出という首都としての目標を中心に、国際的な高水準の経済貿易ルールとの整合性を踏まえたサービス業を発展させる意義を深く理解すると同時に、自由貿易試験区の政策適用シーンの構築に全力で取り組むことに基づき、主要産業分野のブレークスルーの達成に向けて率先して取り組む。リスクコントロールが可能なことを前提に、より高く、より深く、より広範な投資・貿易の自由化について率先して検討し、関連する取り組みを試行し、国際競争力のある制度刷新の成果をより多く達成するよう努力する。
グローバル資源の集積地。高水準の多国籍企業本部集積区の構築という発展目標を中心に、多国籍企業のエリア本部に適合した制度の確立を促進し、多国籍企業本部にとって魅力的な立地環境を整備する。世界を結ぶ回廊としての役割を生かし、要素移転の活性化に重点を置き、資本越境移転の円滑化、人的資源構造の最適化、グローバルイノベーションネットワークへの統合を推進することで、グローバル資源の配置能力をさらに強化し、グローバルサプライチェーンとバリューチェーンの分業における地域の地位を高める。
金融業対外開放の最前線。金融業の開放成果を率先して活かすべく全力で取り組み、金融要素と金融資源の自由な移転と市場配分を実現し、国際金融機関の集積能力を継続的に高めることで、実体経済の質の高い発展をより的確に後押しする。人民元の国際化と資本開放を中心に、様々な試行・先行政策を革新・実施し、多方面から支持され、充実した機能を備えた金融業発展のための制度環境を形成することで、首都がより高いレベルで金融業の対外開放を加速させるようモデル区を構築する。
新たなデジタル貿易シーンのモデル区。デジタル経済の戦略的展開という重要なチャンスを捉え、大きな市場規模と完全な産業体制を生かして、新たなデジタル貿易インフラの建設を加速させ、新たなデジタル貿易シーンを積極的に模索し、デジタル貿易の新業態を精力的に発展させ、国際整合性を踏まえたハイレベルのデジタル貿易開放体制の構築に全力で取り組むことで、より多くの独創的な革新プロジェクトとリーディング企業、ユニコーン企業を朝陽区に誘致し、その事業化と発展を実現し、デジタル貿易の革新的発展の支援能力を強化する。
サービス貿易モデル革新試験区。対外貿易と消費の面で重要な役割を果たす朝陽区の双方向チャネルの優位性を十分に発揮し、内需拡大と対外市場の開拓を包括的に計画し、国際貿易協力ネットワークを積極的に拡大し、金融、専門サービス、科学技術などの現代サービス産業分野におけるサービス貿易の発展を強力に推進する。内需市場の活力喚起に重点を置き、文化、教育、医療、その他の分野の革新的発展を新業態と新モデルによってけん引し、国際市場と国内市場の接点となるハブを率先して構築する。