北京モーターショー、新エネ車が主役に

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2024-05-02

中国自動車市場は4年で世界の「トップ」になった。第18回北京国際モーターショー2024では、11台の世界初公開の車、41台のコンセプトカー、278台の新エネ車が勢ぞろいした。

90年代前半に国内の整った自動車製造体制が徐々に形成され、第1回北京モーターショーが正式に開幕した。当時の出展メーカーは372社で、来場者数は10万人。国内の人々は「世界レベルの自動車の祭典」に親しむようになった。国内の自動車市場の拡大に伴い、自動車メーカーは北京モーターショーで注目の新車を発表した。多くの高級車が注目の的になった。今や国内自動車市場は急速な拡大の段階からストックの段階に移り、自動車市場も従来のガソリン時代からスマートな電動時代に入った。

北京モーターショー2024では、各大手展示ブースの自動車が注目を集める中、各社の人気経営者も自らのPR能力を競う。北京モーターショーの開幕日、360の創業者の周鴻禕氏、シャオミの創業者の雷軍氏、理想汽車の創業者の李想氏、小鵬汽車の創業者の何小鵬氏が続々と蔚来の展示ブースを訪れ、蔚来の創業者の李斌氏から説明を受けながら新型車「ET7」を体験した。また自動車業界でも注目度の高い雷氏は移動するたびに人々に囲まれ、身動きもできなくなるほどだった。雷氏はシャオミカーの発表会で、シャオミ「SU7」のロックドイン(返金不可)の受注台数が7万台を超えており、うちBBA(ベンツ、BMW、アウディ)のオーナーが占める割合が29%にのぼっていると述べた。

ある自動車メーカーの関係者は、「10年前であれば製品は企業の最大のイメージキャラクターであったが、インターネット時代の注目度がブランドにもたらす熱により、消費者は製品を目にする前にそのブランドを認識し、目を向けるようになった」と述べた。

「北京商報」の記者がモーターショーの現場を取材したところ、自動車メーカーの海外スタッフの他にも、多くの海外のディーラー、サプライヤー、メディア、さらにはオーナーが来場した。他にもメーカーの案内板を持ったスタッフが外国の団体を率いて来場した。1000人の海外関係者が団体になり、長城汽車の展示ブースを訪れた。

中国自動車メーカーは近年、新エネ車やスマート技術により世界で追い上げをかけ、海外市場の開拓を続けている。データによると、昨年の自動車輸出台数は前年比57.9%増の491万台だった。乗用車市場情報連席会の崔東樹秘書長は、「中国車は近年、品質向上と高い競争力により、海外市場で忠実なファンを集めている」と述べた。

EVモデル転換がワンテンポ遅いとされてきたホンダも、中国の技術を導入することでモデル転換を急いでいる。ホンダの五十嵐雅行中国本部長は今回の北京モーターショーで、35年までにホンダが中国で販売する車種をすべてEVにすると表明した。またホンダ中国現地法人はこのほど「烨」ブランドを発表した。同ブランドの3つのモデル「烨P7」「烨S7」「烨GT CONCEPT」が今回のモーターショーでお披露目された。情報によると、「烨」ブランドのモデルはホンダ新世代EV専用プラットフォーム「アーキテクチャーW」を採用。これはホンダの中国研究所の若い現地チームによって開発された。また「烨」ブランドは研究開発及び設計以外にも、寧徳時代、ファーウェイ、航盛電子、科大訊飛という中国トップの部品サプライヤー4社と提携する。ホンダ中国現地法人の責任者は、「中国のサプライヤーは現在すでに業界の最先端になっており、自動運転やスマート化技術で高い実力を持つ。当社は中国の非常に優秀な専門のメーカーと提携する」と述べた。

同じく日系トップのトヨタは今回の北京モーターショーで、テンセントと戦略的パートナーシップを結ぶと発表した。トヨタの関係者は、「当社やテンセントの大規模言語モデル、クラウド、デジタル化エコシステムなどの優れた能力を結びつけ、当社のSDVなどの豊富なモビリティと融合させることで、すべての消費者に向けパーソナライズされた多様な移動体験を提供する」と述べた。