北京の外国人向け決済サービスの利便性が顕著に向上

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2024-05-31

北京市は率先して空港における決済サービスモデル区の整備を展開している。決済サービスの最適化に関する一連の取り組みを全面的に推進し、外国人向けの決済サービスの質と効果を持続的に向上させ、着実に成果を上げた。

二大空港のターミナル全域で外貨両替所が利用可能に

首都空港ではこのほど、入国ロビーにサービスカウンターの案内看板が増設されたほか、首都空港及び大興空港に両替所、小額両替、交通ICカード販売などのサービス機器が増設された。

両空港には現在、銀行支店5カ所、個人向け人民元=外貨両替取扱店7カ所、外貨自動両替機4台、ATMが24台あり、ほとんどの店舗で海外発行カード及びATM小額引出サービスがターミナル全域で利用可能になった。また、各出国・到着エリアでは40種類以上の通貨に対応した外貨両替所の配置が完了した。

2月5日の関連サービス導入開始から4月21日まで、両空港の決済サービスカウンターでは計6,050人の外国人に関連サービスが提供された。空港の決済サービスモデル区で取り扱われた海外発行カード決済取引は計20万3,000件、金額にして5,890万7,000元、外貨両替、海外発行カードによる現金引出取引は計3万 7,000件、金額にして4,626万8,000元であった。

主要シーンにおける決済環境を絶えず最適化

北京シャングリラホテルでは、フロントのカウンターに「現金決済対応可能」「両替」「各種海外発行カード決済対応」「モバイル決済利用ガイド」などと書かれた中国語と英語の看板が設置されており、利用客の大部分は銀行カード決済か現金決済を利用している。レジでは工商銀行によって提供された小銭セットが用意されており、QRコード決済を利用する人もいる。

中国人民銀行北京市分行(支店)は関連部門と提携し、「飲食・宿泊・移動・観光・買物・娯楽・医療・就学」の8つの主要シーンにおいて、約1万1,000店舗を含む第1陣の主要店舗リストを確定し、店舗と決済サービスプロバイダーの間の需給マッチングの推進を加速した。銀行カード受付、現金サービス、外貨両替、モバイル決済、口座サービスなど、決済の各段階を全面的に最適化している。

銀行カード受付の面において、北京市の関連部門は主要店舗の海外発行カードに対応したPOS端末の増設またはアップグレードを全力で推進している。第1陣主要店舗リストに選定された有効店舗のうち、VISAカードやマスターカードなどの主要な海外発行カードに対応した店舗の割合が80%を超え、短時間内の急速な対応拡大を実現した。外貨両替サービスの面においては、関連部門によりホテルの外貨両替サービス設備の増設支援が行われ、現在、両替取扱店13カ所、外貨自動両替機74台が設置されており、外貨両替サービスを通常提供可能な代理店は184カ所に達した。

銀行支店全店で小銭セットを提供

最近、北京市内の観光地、公園、商業地域やタクシー車内などほとんどの場所に「現金決済対応可能」のマークが目立つ位置に貼り付けられている。

現金サービスの面においては、中国人民銀行北京市分行の指導の下、同銀行管轄下の3,800余りの銀行支店全店で小銭セットの提供が開始されたほか、空港の「タクシー運転手の家」にも両替所が開設された。同市は4月21日時点で、2月末に比べて18万2,000個増の23万5,000個の標準化・多様化された小銭セットを提供し、同時にタクシー運転手に対して小銭セットを配布する特別な取り組みを実施した。同市では現在、海外発行カードによる現金引出に対応したセルフサービス端末は1万1600台、小額引出に対応したATMは100台に達している。

「大口決済ならカードで、小口決済ならQRコードで、少なくとも現金決済の利用可能を確保」―これは訪中外国人の決済の利便性向上を図るための中国人民銀行によるソリューションである。モバイル決済の面において、同市は全国に先駆けて「海外発行カードの中国国内での紐付け」(即ち海外発行カードでもアリペイや財付通と紐づけて中国国内の店舗でモバイル決済が可能になる)の利用可能金額の上限を引き上げ、本人認証不要の取引の上限金額を2,000米ドルに、本人認証完了後の取引の上限金額を1回あたり5,000米ドルに、年間累計5万米ドルに引き上げた。

北京市は今後も「北京市の決済サービスの更なる最適化と決済の利便性の更なる向上に向けた取組実施プラン」に掲げられた各種施策を質高く実施し、北京に来訪する外国人の決済サービスのニーズをより的確に満たすことを保障する。

(情報提供:北京日報)

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