生態系を支える環境の持続的な改善が図られている北京に渡り鳥が飛来するようになった。北京首都国際空港の上空は渡り鳥の移動ルートになっており、空港の鳥衝突防止対策の観点から、飛来する鳥が大きな脅威となっており、飛行の安全を脅かす鳥衝突事故が発生する可能性がある。
首都空港は2019年に全国に先駆けてタカを投入し、鳥類の食物連鎖の頂点に立つ猛禽類の優位性を活用して、空港上空の鳥を追い払う取組を行っている。現段階では、空港の滑走路周辺でタカを連れて鳥を駆るスタッフの姿がよく見かけられる。

着陸用滑走路周辺でタカを連れて警戒するバードパトロールスタッフ

オオタカを連れて管理可能な範囲内で鳥を駆るスタッフ

安全区域内での飛行を確保するため、チゴハヤブサにGPSを取り付けるスタッフ

鳥を駆るチゴハヤブサ

役目を終えて室内で休憩し、ご褒美の餌を待つオオタカ
首都空港では、鳥衝突防止対策として、タカの投入だけでなく、渡り鳥が好む植物の種類の最適化及び改良も効果的な対策として導入されている。食物連鎖を断ち切り、飛行エリアでの鳥の活動を防ぐため、首都空港敷地内の芝生が高さ30センチ以下に厳格に規制されているほか、芝生の種類も段階的に入れ替えられている。

水草を掃除するスタッフ
また、首都空港では鳥情報スマート監視システムが導入され、システムによって鳥の種類や警戒レベルがスマートに識別され、現場の鳥の駆除設備に指令を出すことができるという。

リアルタイムの鳥情報を確認できる首都空港鳥情報スマート監視システム

音声による鳥の駆除装置をテスト中のスタッフ
写真・情報提供:新京報