第一条 展示会における知的財産権の保護を強化し、展示会の秩序を維持し、コンベンション業界の健全な発展を促進するため、関連法律、法規に基づき、北京市の実情を踏まえて本弁法を制定する。

第二条 本弁法は北京市の行政管轄区域内で開催される展覧会、展示販売会、博覧会、見本市、展示会等のイベントにおける特許権、商標権、著作権などを含む知的財産権の保護に適用する。

第三条 展示会における知的財産権の保護の実施にあたり、政府の指導のもとで、主催者が責任を負い、出展者が自らを律し、社会公衆が監督役を務めるという原則を堅持する。

第四条 北京市知的財産局は、当市で行われる展示会における知的財産権の保護の統括的な計画と調整に責任を負う。各区、県人民政府は同行政区域内で行われる展示会における知的財産権保護の指導と調整に責任を負う。

知的財産権、工商行政管理、著作権などの管理を所管する行政機関(以下「知的財産権行政管理部門」という)は、それぞれの職責に応じて、展示会における知的財産権の保護の指導および監督を適切に行うとともに、主催者による知的財産権保護制度の整備および充実を支援するものとする。

第五条 展示会を管理する部門は、展示会における知的財産権の保護に対する調整、監督、検査を強化し、展示会が無事に開催されるよう秩序を維持するものとする。

第六条 関連業界団体は、業界の自主規範の策定、広報活動および研修の実施等を通じて、会員の知的財産権保護の意識向上を図り、知的財産権行政管理部門が推進する展示会における知的財産権の保護活動に協力するものとする。

第七条 主催者は、関連する法律および法規に基づき、展示会における知的財産権保護の業務を適切に実施するとともに、展示会開催前における出展内容(展示品、展示パネル、ブース、関連するPR資料等を含む)の知的財産権の状況について審査する制度を整備・充実させ、出展者に対し、知的財産権紛争の恐れがある出展内容を事前に確認・検索するよう促すものとする。

第八条 出展者は合法的な出展を実施し、展示会開催前に主催者が行う出展項目の知的財産権状況への審査業務に協力するものとし、第三者の知的財産権を侵害してはならない。

出展内容について、法令により権利証明の提示が求められている場合、出展者は当該権利証明を保有のうえ出展するものとする。また、出展内容に知的財産権に関する表示やマークを付す場合は、関係法令の定めに従って表示するものとする。

第九条 主催者と出展者は、出展契約において知的財産権の保護をめぐる双方の権利、義務及び関連内容を約定するものとする。知的財産権の保護に関する内容には、次の事項を含めるものとする:

(一)出展者は、出展物件が第三者の知的財産権を侵害しないことを保証する。

(二)知的財産権に関する苦情の処理手順および解決方法。

(三)出展内容に権利侵害の疑いがある場合には、当該出展物の被覆、展示会場からの撤去等の措置を講じるものとする。

北京市知識産権局は、同市の工商行政管理、著作権などを取り扱う行政管理部門と共同で展示会における知的財産権の保護契約の契約書ひな形を作成し、かつ社会に公布するものとする。

第十条 会期が3日以上であり、かつ次のいずれかに該当する展示会については、知的財産権行政管理部門が現地に滞在して対応にあたるものとする。

(一)政府及び政府当局が主催する展示会。

(二)展示面積が2万平方メートル以上に達する展示会。

(三)国際的または国内において重大な影響力を有する展示会。

主催者は、当該展示会において現地に滞在し、関連業務を遂行する知的財産権行政管理部門のために必要な便宜を提供するものとする。

第十一条 北京市の展示会管理部門による審査認可または登録手続きを経て開催される、第十条第一項に掲げる展示会は、同管理部門による審査認可または登録日から10日以内に、当該展示会の名称、会期および開催時間、会場、展示面積、主催者の基本情報を北京市知識産権局に通知するものとする。北京市以外の展示会管理部門による審査認可または登録手続きを経て開催される展示会は、当該展示会の運営者が前記の規定に準じ、展示会開催に関する情報を北京市知識産権局に通知するものとする。

第十二条 主催者は、国の関連規定及び実務上の必要に基づき、展示会における知的財産権に関する苦情受付機関を設置するものとする。

苦情受付機関は、主催者側の職員、関連分野の専門技術者及び法律従業者などで構成される。必要な場合、主催者は知的財産権行政管理部門に指導役を派遣するよう要請することができる。

第十三条 知的財産権の権利者又は利害関係者は、出展項目がその知的財産権を侵害していると主張する場合、関連規定に基づき主催者又は主催者が設立した苦情受付機関に苦情を申し立てることができる。主催者又は苦情受付機関は苦情を受け付けした後、速やかに職員を派遣し調査と処置を行うものとする。

第十四条 知的財産権の権利者又は利害関係者が主催者又は主催者が設立した苦情受付機関に苦情を申し立てる場合、下記の資料を提供しなければならない:

(一)苦情申立人の名称、住所、被申立人の名称及びブース番号が含まれる苦情申立人と被申立人の基本情報の資料。苦情申立人が代理人に苦情申立てを委託する場合、授権委託書を提出しなければならない。

(二)権利侵害の嫌疑がかかる出展項目の名称、権利侵害の証拠及び必要な説明。

(三)知的財産権の権利証明書類。具体的には、権利帰属証明、知的財産権内容証明書、その他必要な法的状況を証明する書類を含む。

第十五条 被申立人は、その出展項目の権利侵害疑いがある通知を受けた後、速やかに権利証明書又はその他の証拠を提示し、被申立内容に関する合法的な所有権を持ち、権利侵害がないことを証明し、かつ主催者又は主催者が設立した苦情受付機関の職員による権利侵害疑いがある物品に対する検査照合に協力するものとする。

被申立人が有効な証拠を提出できない場合は、主催者との契約に基づき、当該権利侵害の疑いがある物品を撤去するものとする。被申立人が撤去しない場合、主催者または主催者が設置した苦情受付機関は、当該被申立人の展示会からの排除を決定できるものとする。

第十六条 苦情申立人が無実の苦情申立てにより被申立人に損害を与えた場合、苦情申立人は、法令に基づき、相応の賠償責任を負うものとする。

第十七条 出展者は、主催者側と締結した知的財産権の保護に関する契約の条項を順守し、知的財産権の保護の義務を履行し、主催者に協力して関係紛争を解決するものとする。

第十八条 主催者は展示会の開催期間中、下記の職責を履行するものとする:

(一)知的財産権侵害の苦情を受け入れ、権益侵害紛争の解決に協力すること。

(二)知的財産権の保護に関わる法律及び専門技術面の知識普及やコンサルティングサービスを提供すること。

(三)知的財産権行政管理部門の案件受理範囲と連絡先を目立つところに公示し、かつ主催者又は苦情受付機関が提供可能なサービス項目、苦情受付場所と連絡先を公表すること。

(四)知的財産権の権利者又は利害関係者からの合理的な要請に応えて、関連事実の証明文書を発行すること。

(五)主催者が果たすべきその他の職責。

第十九条 展示会開催期間中に知的財産権紛争が発生した場合、主催者又は主催者が設立した苦情受付機関は、事前の約束内容に基づき、各当事者の自発的な同意を踏まえた上で調停を行うものとする。調停を経て合意に至った場合、関係各当事者は合意の内容通りに執行するものとする。合意に至らなかった場合、知的財産権の権利者又は利害関係者は、知的財産権行政管理部門に苦情を申し立てるか、直接人民法院に提訴することもできる。

第二十条 主催者及び出展者は、知的財産権行政管理部門からの指導、監督及び検査を受け、知的財産権行政管理部門及び司法機関による調査、証拠収集などの法執行活動に協力するものとする。

第二十一条 主催者は、展示会開催期間中の知的財産権保護情報と関連資料を適切に保存し、かつ展示会終了後に北京市知識産権局に報告・送付するものとする。

第二十二条 知的財産権行政管理部門は、展示会における下記の知的財産権保護の職責を履行するものとする:

(一)法律、法規により知的財産権の権利者又は利害関係者の苦情を受け入れ、展示会における知的財産権侵害紛争を処置すること。

(二)知的財産権の保護に関する法律、政策の普及を実施し、巡視、監督指導等の方式で主催者の知的財産権の保護義務の履行を監督すること。

(三)展示会開催期間中に発生した知的財産権に関わる違法行為を法律、法規に基づいて調査・処分すること。

(四)展示会における知的財産権の保護状況の関係情報の開示制度を確立し、知的財産権の保護に関する情報検索サービスを提供すること。

知的財産権行政管理部門は、法律、法規に基づき確実にその責務を果たし、展示会の正常な秩序を妨害してはならない。

第二十三条 知的財産権行政管理部門は、主催者の展示会における知的財産権の保護状況を展示会の管理部門に報告することができる。

第二十四条 主催者が本弁法の第十八条第(一)号、第(二)号、第(三)号及び第二十一条の規定に違反した場合、知的財産権行政管理部門はそれぞれの管理上の責任に基づき是正の命令を下す。是正命令に従わない場合、1000元以上3万元以下の罰金を科すことがある。

主催者が本弁法の規定に違反し、展示会における知的財産権の保護の責任や、その他の法律、法規に既に規定された法的責任を履行しない場合、関連規定に基づいた処置を執行する。

第二十五条 知的財産権行政管理部門及びその職員による職務怠慢、職権濫用、私情にとらわれ不正を働いた場合、関係部門が法律、法規に基づき行政処分を科す。犯罪成立の場合、法律に基づき刑事責任が追及される。

第二十六条 本弁法は2008年3月1日より実施する。