「ロシアから同行者と初めて北京に来たのですが、北京豊台駅で道に迷ってしまいました。助けていただけませんか?」今年3月、北京「12345」市民サービスホットラインセンターの外国語対応窓口に1本の電話が入った。駅エリアのスマート指揮センターの職員は依頼を受けると、直ちに防犯カメラの映像を確認して外国人旅行者の大まかな位置を特定し、ボランティアを手配してルートを案内させ、乗車口まで付き添わせた。外国人旅行者は何度も親指を立てて感謝の意を示した。
この言語の壁を越えた緊急相談事例は、北京市市民サービスホットライン「12345」による外国人向けサービスを象徴する一場面である。異国で困りごとが生じた場合、誰に助けを求めればよいのか。北京は簡潔かつ効率的な解決策を提示している。「12345」に電話すれば、相談・要望などにすぐに対応してもらえる。

北京市は2019年から、市民サービスホットライン「12345」を主要な窓口として「市民相談への即時対応」改革を展開しており、7年余りの間に累計で約2億件の相談・要望を受け付けてきた。「12345」ホットラインには1700名以上のオペレーターが在籍し、年中無休の24時間体制で対応している。北京市民や北京で働き、暮らす外国人、北京の企業およびその他の各種組織に対し、悩みや問題を解決するための窓口を提供している。「市民相談への即時対応」は、多方面が連携する協調的なガバナンス体制を構築し、「受付、振り分け、処理、評価」までの一連の流れを完結させる仕組みを形成している。政府と市民をつなぎ、市民の意見に耳を傾ける架け橋となり、超大都市のガバナンスの現代化を支えている。
北京を訪れる海外旅行者が増えると同時に、北京で働き、暮らす外国人も数多く集まっている。「12345」の外国人向けサービスという「China Hotline(中国ホットライン)」は、中国を訪れる外国人の旅行・移動・住居・就労などの諸問題をきめ細かく解決するだけでなく、北京在住の外国人が地域ガバナンスに参加する道を開き、国際社会が北京を理解し「中国式ガバナンス」を読み解く窓口となっている。
現在、市民サービスホットライン「12345」では、24時間体制で8言語の外国語サービスを提供しており、「12345 Online」オンラインプラットフォーム、「入京通 GO BEIJING」、「京通」アプリの英語版、北京国際版ポータルサイト、空港サービス拠点と連携し、多角的な外国人向けサービスネットワークを構築している。外国人の「China Travel(中国旅行)」における渡航前の準備、入国から北京での生活に至るまでの全プロセスにおいて、要望への対応体制が組み込まれている。
今年6月、ラテンアメリカ諸国の有力シンクタンクに所属する若手研究者20名余りが、「12345」ホットラインセンターを訪れ、現場の様子を視察した。「口頭での意思疎通が難しく、手話に頼る人々にもサービスを提供しており、一人ひとりへの尊重と包摂性を真に体現している」と、ボリビアの学者オルランド・ロカ(Orlando Roca)氏は感慨を述べた。
ベラルーシのミンスク市長、タイのバンコク市長、アンゴラの国務大臣、米国のアジア・ソサエティ代表団など、ここ数年で120カ国以上から延べ2,500人近い外国人関係者が現地を訪れ、「市民相談への即時対応」の仕組みを体感し、電話受付の全プロセスを間近で見学した。
ハーバード大学ケネディスクールの上級研究員で、ヨルダンの元首相兼国防相のオマル・アル・ラザズ(Omar AL-Razzaz)氏は、ハーバード大学の講義、アメリカ政治学会の年次総会、湾岸諸国など、さまざまな場で「市民相談への即時対応」の仕組みを積極的に紹介している。同氏は、北京市市民サービスホットライン「12345」を「効率的でバランスの取れたガバナンスの模範」と評価し、技術による支援と制度イノベーションの深い融合を実現しているとの見解を示した。「他の国でも似たような取り組みを見たことはありますが、中国のこの仕組みは全体的な運用効果が非常に際立っています。この経験を世界と共有すべきだと考えます。」
ベラルーシの関連代表団は、サービスホットラインの運営事例を学ぶため3回にわたり視察を行い、北京の「12345」を参考に、自国でも同様のホットラインを設置する計画である。
「2026北京市民相談への即時対応改革フォーラム」が10月12日に開幕し、70カ国以上から240人余りの国際ゲストが、世界各国の都市ガバナンスが直面する共通課題について議論する。フォーラムでは、「市民相談への即時対応」に関する初の英語専門書が刊行されるほか、初めて国際的なトップジャーナルと連携して「市民相談への即時対応」をテーマとした英語特別号を発行する。さらに、「市民相談への即時対応」改革の理論研究成果、世界および中国国内の都市ホットラインサービスとガバナンス効果の評価報告書、世界の都市ガバナンスの代表的事例など、一連の成果が発表される。
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情報提供:参考消息