戒台寺[画像提供:tuchong.com]
戒台寺は北京市区から西へ約35キロ離れた門頭溝区の馬鞍山の麓にあり、正式名称は彗聚寺である。
戒台寺の名にある「戒台」とは、僧侶が説法を受ける壇台のことであり、「戒壇」ともいう。遼の咸雍5年(1609年)に法鈞大師がここに戒台を建ててから現在まで、1400年近く経った。ここの戒台は中国最大の戒台であり、全国三大戒台(残りの二つの戒台はそれぞれ杭州の昭慶寺、泉州の開元寺にある)に数えられ、「神州第一台」と呼ばれている。戒台寺は仏門最高戒律の菩薩戒を伝授する中国仏教の最高学府でもあったため、戒台寺の名を慕って説法を聞きに訪れてきた人もすくなくなかった。
戒台寺は明清の時代に修築が繰り返され、現在まで残されている建物のほとんどが清代に建てられたものである。主な建築物に天王殿、大雄宝殿などがある。寺院の北部には数軒の四合院がある。清代以来、この辺りではライラックや牡丹の栽培が盛んに行われ、特に黒牡丹などの珍種も栽培されている。黒牡丹が栽培されている牡丹院は、北京の伝統的な建築様式の四合院と江南地方の庭園様式を見事に融合させた建物だ。